人は、集団の中で自分を支持する意見が全くないと、自己の意見の妥当性に疑問を感じ、意見を取り下げてしまうのが普通である。しかし、自分を支持する意見が1つでもあると、状況が一変する。
例えば、同性愛という状況を考えてみる。周囲が異性愛ばかりだと、自己の性指向に疑問を感じ、自分は異常なのではないかと悩むことになる。しかし、同好の存在を知ることにより、性指向を自己肯定し、ひいてはカミングアウトに至るケースがあるのは、社会的証明のなせる業と言える。
ECサイトやアプリで「○○人がこの商品を購入しました」や「○○人がこの投稿にいいね!しました」といった表示を行うことで、他者の行動が自分の行動に影響を与える「社会的証明(social proof)」を活用しています。これにより、ユーザーは他者の行動を模倣しやすくなり、購買意欲やエンゲージメントが向上します。